こじれる人間関係のしくみ 〜やめられな心理いゲームとは〜



ゲームというと楽しい時間を過ごすイメージをしますが、
ここでいう心理ゲームは少し違います。
言葉の裏に仕掛けられた隠れたメッセージを受け取り、
不快な感情を味わうワナのようなものです。
人は知らず知らずのうちに日々
愚かな心理ゲームを繰り返しています。


自己否定的なゲーム

1.キックミー(私を嫌ってくれ)
2.ひどいもんだ(大騒ぎ)
3.憐れな私
4.私を捕まえてくれ(警官と泥棒)
5.義足(私は例外なんだ)
6.苦労性(こんなに無理をしているのに)
7.劣等感コンプレックス
8.泥棒に追銭
9.愚か者(間抜け)
10.精神療法

他者否定的なゲーム

1.はい、でも(水掛け論)
2.あなたのせいでこうなったんだ(責任転嫁)
3.あなたをなんとかしてあげたいだけなんだ(世話やき)
4.思い込み
5.決裂(仲間割れ)
6.あら捜し(追い詰め)
7.ラポ(誘惑)
8.さあ、とっちめてやるぞ(ヒステリー)
9.法廷


ゲームの特色


★キックミー・・わざと人から非難や批判をされるように挑発し、注目を浴びようとするゲームです。遅刻、規則を破るなど責められる行動を繰り返し、「どうしようもない人間」と拒絶されるような立場に自分を追い込みます。(転職を繰り返す人・仲間はずれにされる人)
★ひどいもんだ・・ことあるごとに自分を悲劇のヒロインに仕立て上げ、いかにもひどい目にあっていると大袈裟に周囲に言いふらす。人からの特別扱いを期待しているのです。アダルトチルドレンに多いゲームです。
★私を捕まえて・・悪いことをして、すぐに捕まり、自分を罰するゲームです。追跡されることにスリルを楽しむこともあります。「頭隠して尻隠さず」。『私を捕まえてほしい」と訴えているのです。
★義足・・・こんなに可哀相な私。責任回避や失敗の弁解の時などに自分のハンディキャップをアピールし、同情を誘います。泣き言や言い訳の多い人がよく使うゲームです。
★泥棒に追銭・・・これは金銭的に被害にあいながらも頼まれると何度もお金を貸してしまう癖のある人のゲームです。貸すことがやめられない自分にも怒りを持ち、貸さない自分にも罪悪感に悩まされます。
★愚か者・・どんなことも一生懸命やっても肝心なところで失敗して、周りから「しょうがないな」「バカだなあ」と言われることをどこかで喜んでいるゲーム。脳に障害があるわけではなく、親に失敗すると笑うという育てられ方をし、注目を浴びたいのです。
★苦労性・・・自分を駆り立て、無理を重ね、疲労困憊するゲームです。仕事中毒の人に見られます。幼児の頃から要求水準が高く、何をやっても満足が得られません。うつ病・偏頭痛・筋痛症・胃潰瘍などになりやすいので注意が必要です。
★精神療法・・このゲームは無能な治療者にかかりたいという強迫的な欲求を持っていて、ドクターショッピングを繰り返します。無意識に親に対する復讐をしているのです。
★はい、でも・・支配的な親に育てられた人にみられるゲームで、「はい、でも」と相手に何らかの指示を求めているようで、実は人の意見を聞く耳を持ちません。つまり相手を困惑し沈黙させることで"私は親に何も言わせない”という子供時代の立場を表しているのです。
★あなたのせいでこうなった・・・自分の非を認めず、何でも人のせいにしてしまうゲームです。家庭内暴力もこのゲームです。相手の欠点や落ち度を指摘します。
他罰主義で、責任回避が特徴です。
★あなたをなんとかしてあげたいだけなんだ・・・主に治療に携わる人が演じるゲームです。親身になって患者を救おうとしても患者は自分に合う治療者のもとへ去っていきます。疑惑・信念がゆらぐ思いに浸るのがこのゲームの特徴です。
★思い込み・・不安や恐怖が表面にでることを怖れるあまり、自分のことは棚にあげて、責任転嫁をします。背後には被害者意識が働いています。
★決裂・・・職場や家庭で演じられるゲームです。相手を過小評価するため、激論の末、もの別れに終ります。
★あら捜し・・気に食わない相手の落ち度やアラ捜しをしては執念深く責め立てます。人のあげ足をとったり、ごねたり、吊るし上げるのがこのゲームの特徴です。
★ラポ・・・複雑な三角関係・離婚訴訟・不倫、自殺や他殺。男女共に異性に対する根深い敵意やコンプレックスがあります。相手を翻弄したり、拒絶したり、犯罪にまで至る場合もあります。



ゲームは次のような公式をもとに進行していきます。

心理ゲームの公式


C(Con)+G (Gimmick)=R (Responese)→S (Swich)→X(Cross‐up)→ P.O.(Payoff)


仕掛け人 +  カモ  = 反応  → 役割の交替  → 混乱 → 結末


仕掛け人・・表面的なメッセージの裏に隠されたメッセージを相手におくります。
カモ・・・弱点を持つ相手、パートナー、子供など
反応・・・仮面的交流・相手がそれを受け取る
役割の交替・・ワナ、カモを捕まえるための仕掛け、誘ったカモをワナにはめる。
混乱・・・お互いの食い違い、隠れたメッセージを伝える。「人格否定」
決末・・・イヤな感情を味わう、(イライラ・怒り・悲しみ・絶望)、ああやっぱり・・、



人は何故ゲームを繰り返すのか・・。

ゲームの結末には必ず不快な感情を伴います。
それなのに人はなぜ、あえてゲームを繰り返すのでしょうか。
ゲームは人生態度が「OKでない」構えの人が用いる防衛の手段ともいえます。

a.慢性のストローク不足(愛情不足)の人は、無視をされるよりはましなので、マイナスのストロークでもいいからゲームを演じることによって、手に入れようとします。
b..日常的に意味を持ってゲームを演じている人をバーンは、
「ひねくれ者(the sulik)」と「のろま(the jerk)」、あるいは堅物(the square)」の2種類であると言っています。 
c.ゲームは人との時間を過ごすのに役立っていて親密な交流は現実にはなかなか望めないことが多いので、ゲームが望ましくないとわかっていても繰り返してしまうのです。
d.ゲームは自分の苦手な人や、恐怖になる人間関係を自分のまわりから排除したり、親交を回避したり、放棄するのに役立つ時もあります。


ゲームは幼児からの成長過程で親や兄弟、家庭環境などから取り入れて、
身につけてしまったものであり、
交流分析でいうところの(基本的構え)が
自他否定・自己肯定他者否定・自己否定他者肯定の人が演じます。
まず自分がどんな構えなのか
自分がどんなゲームを演じているのかに気づくことから始まります。
人間関係につまずく人たちがこのゲームの罠に気づき、
現状から抜け出すきっかけとなることを願うばかりです。



*「基本的構え」はOK牧場で紹介しています。