アダルトチルドレンを考える
アダルトチルドレンとは・・。
子供の頃に機能不全の家庭(マイナスの要素を持った家庭)や
アルコール依存症(また何らかの依存症)の家庭で育ち、
親、あるいはそれに代わる大人からの言動や行動などで心が傷つき、
大人になった今も生き辛さを抱えてしまっている人たちのことを言います。
彼らは人間関係にとても神経を遣い、相手にイヤとかNOが言えないために
無理にでも相手に合わせようと過剰なエネルギーを使います。
自分が何を考え、何を感じているのかが分からないので生きることを楽しめず、
生きていることさえ辛くなると、薬物に依存したり、、自殺を考えてしまう人もいます。
その受けた傷によって、大人になってもそれに近い状況や場面に直面すると
その体験がフラッシュバックし心が凍りついてしまうのです。
アダルトチルドレンは「大人になりきれない子供っぽい人たち」とか
「大人のような子供」の意味ではありません。
アダルトチルドレン・オブ・アルコホリック
(アルコール依存の親を持ちながら、今は大人になった人たち)
のことを言います。
その心が癒されるには長い時間が必要です。まず自分が変ろう、変りたいと思う気持ちが大切です。
内なる子供(インナーチィイルド)を癒し、今までこんな環境で頑張って生き抜いてきた自分を認めてあげましょう。

機能不全の家族とは・・・。
家庭として機能していない家族・・。といってもわかりにくいですが、
家族がそれぞれの役割を果たしていない、或いは虐待があった家庭。
本来、完全な家族というものはありませんが、
子供にとってエネルギーを削がれるようなマイナスの要素を持つ状況の家庭のことを言います。
子供の頃に経験した家族関係は大人になってもその人の人の関わり方に大きく影響を与えます。
家庭の中に安全な居場所がなかったことが決定的な要因と思われます。
「虐待」については
どこまでを虐待とするかはその個人の受け止め方でもおおいに変ってきます。
本人の気質にもよるので、それがどれくらい本人の生活に支障をきたしているのかが問題です。
虐待というと暴力的なものを想像しがちですが必ずしもそれだけとは言えません。
精神的虐待・心理的虐待・身体的虐待・性的虐待なども含まれます。

アディクション(依存、嗜癖)の強い家庭
(買い物依存・アルコール依存・ギャンブル依存)
嗜癖家族の無言のルールは
「喋るな」・「信じるな」・「感じるな」
両親の仲が悪くいつも喧嘩をしている。
過度に子供を甘やかす。(過保護・過干渉・溺愛)
親と子供の立場が逆転している。
(母親が子供に父親の愚痴などを聞かせ自分のカウンセラーにしている)
親が子供を支配化におき、子供に考えさせることをしない。
(抑圧が強い・コントロールしてしまう)
親が不在の家庭・秘密が多い家庭。(父親不在・母子密着)
愛のない冷たい家庭・子育て放棄(ネグレクト)
他人の目ばかりを気にしている家庭。

スーパーなどでお母さんがグズる子供に「いいかげんにしなさい!もう置いていきますよ!」と怒鳴りつけ、
泣きじゃくる子供を置きざりにし、お母さんが足早に立ち去ろうとする光景をよく見かけます。
子供を愛そうという気持ちがあっても子供が言うことをきかないと
思うようにいかずイライラしてフラストレーションがたまって爆発します。
このお母さんもまた機能不全の家庭で育ったことは否めないでしょう。
母親と父親の仲が悪く、父親がいつも暴力をふるっていた。
その状況に怯えて、「もうやめて〜!!」と心の中で叫びたくても子供の自分にはそれさえ出来なかった辛い経験。
両親の夫婦仲が悪くお互いに無言で口をきかない。
家庭内離婚・家庭内別居同然の環境の家庭で育ち、
「絶対に両親のような結婚はしない」と決めても結局、離婚をしてしまう。再婚しても繰り返してしまう。
家庭内での夫婦のあり方や愛し愛されるということがわからない。
親に問題があって、親が親として機能していない。
つまり子どもに親の代わりをさせてしまっている。これはこどもにとってはかなりの負担です。
こどものままでいることを許されない状況なのですから。
親がアダルトチルドレンの家庭は子供の精神的な発達に障害がでます。
「お父さんはあてにならないからあなただけが頼りなのよ」などと
父親不在や心細さを子供に愚痴ることで自分の慰め役という重荷を背負わせてしまっている。
しかもそのことに気づいていない。。
欲しいものがあると必ず手に入れないと気が済まない。買いたいものが我慢できない。借金をしてでもやめられない。
仕事やギャンブル、浮気、アルコール、薬物、摂食障害、非行などへのめり込みもそうです。
自分の健康や他人に迷惑をかけることをわかっていながらやめられない。
そんな習慣(依存)を繰り返すのも機能不全の家庭の特徴と言えます。

アダルトチルドレンの特徴
安全感と信頼感の欠如・・・不信
愛情希求と不全感・被害意識・・・恨み
過度の警戒心と感情否認・・・緊張
自己像が不安定で自己否定的な感情に苛まれる。
自分が何を感じているのか、何が心地良いかさえ分からない状態に陥る。
機能不全家庭の不安定な警戒心に疲れる。
自尊心が極めて低く、存在価値を人にしがみつくことで求める
自他を信用できないために無益な確認作業をする(強迫行為)
かかりやすい病気
うつ病・抑うつ神経症・慢性うつ状態・不安障害・パニック障害・対人恐怖・社会恐怖
境界性人格障害・離人症・解離性障害をともなうPTSD・摂食障害・自傷行為など・・・。

「生き辛さ」と「居場所のなさ」
自分がここにいてもいいとは思えない。だからと言って一人でいるのも不安。

共依存について.・・・。
どうしようもない人の世話をすることによって、自分の存在価値を見出しているので、
なかなかそこか抜け出すことが出来ません。
その結果、相手をますます無責任なダメ人間にしてしまっていることにも気がつきません。
自分の世話より、まず相手をコントロールすることに夢中になってしまい、
肝心な自分を見失っているのです。
いわゆる愛しすぎる人やパートナーからの虐待を受ける人にこの傾向が見られるようです。
このような人たちは自分が「見捨てられるのではないか」という危機感で一人でいるのが不安なのです。
自分を犠牲にし、誰かにしがみつくことによって辛うじて生きている価値を見出せしているのかもしれません。
また二者の関係に固執するので、相手のことで頭がいっぱいで他のことが目に入りません。
周りに関心がなく、狭い世界でしか生きられないのです。
機能不全の家庭で育ち家族の顔色を見ながら生きてきた人は特に共依存になりやすいと言えるでしょう。
<共依存の特徴として次のようなことがあげられます。>
「NO!」が言えない。断ることに罪悪感がある。
何か問題があっても何でもないように振る舞い、自分に無理を課す。
何でも自分のせい、自分が悪いと思い込む。
ものごとの本質、本当は何が大切なのかが理解できない。
どうでもいいことに執着したり、白黒はっきりさせたがったりする。
惨めな感情になると相手のせいでこうなったんだと被害者意識を持つ
波風をたてないよう相手に過剰な気を使う。
特定な相手にのめりこむ。「愛」と「しがみつき」の区別が出来ない。
自分が本当はどうしたいのかがわからない。自己主張できない。
恐そうな相手を怒らせないよういつもびくびくしてしまう。
相手の顔色ばかりをうかがい、先回りして心配ばかりしている。今を楽しむことが出来ない。
自尊心が極めて低く自己破壊的な生き方しかできない。
カメレオンのように相手に合わせる。自分がない。

「甘え」と「怒り」
機能不全の家庭では「甘え」と「怒り」をバランスよく表現することを許されません。
それを表現するとお互いが苦しくなるからです。
だからと言って排除してしまえるものではありません。
必要なのは健全な「甘え」とは何かを理解することです。
そして「怒り」を素直に適切な方法で表現出来るようにしていくことです。
この「甘え」と「怒り」をバランスよく表現することはとても難しいことです。
これをしっかり理解出来るようになると、随分楽に生きられるようになると思います。

「依存」と「攻撃」
「依存」と「攻撃」は表裏一体です。
甘えを表現すると「依存」になりやすく、どうしても物事に執着しやすい傾向になります。
また怒りを表現すると「攻撃」になりやすく、冷静さを失います。
ずっと我慢して、溜め込んでいた感情が堰を切ったように溢れ出てしまいます。
甘えることと「単なる依存=自己の責任放棄」は違います。
甘えと怒りを理解することで、「依存」と「攻撃」のコントロールがうまくいくかもしれません。

頑張って生きてきた自分を癒す
本当の自分を求めて・・・。
アダルトチルドレンの人に必要なのは「安全な居場所」と「新しい人間関係の構築」です。
自分と人との境界を理解することが大切です。
(自分の感情と他人の感情を区別出来るようにする。人の痛みを自分の痛みにしない。)
人の世話ばかりしないで自分の安全な居場所を見つけましょう。
(自分が存在に価値を見出す。必要とされていることを認める)
自分らしさを大事にし、自尊心を持つように心がけましょう。
(無理して人に合わせなくてもいい。自分がどうしたいかをいつも優先する。)
「私は幸せになってはいけない」という考えを捨てましょう。
(誰にも幸せになる権利があります。自分を後回しにしない。)
自分の行動や言動に責任を持つように努力しましょう
(何でも自分で決断する習慣をみにつけ、決めたことには責任を持つ。)
自己アイディンティティが獲得できれば人はラクに生きられます。
(「自分が自分である」という意識をしっかり持つ。)
何より「自分らしさ」というものを確立することが第一です。
(借り物や人真似の自分でなく、真の自己をしっかり見つける)
「今ここ」に生きていられる自分を受けいれてあげるのです。
(今まで頑張って生きてきた自分を認める。)

過去から自分を解き放つ。
まず親を許すことから始めましょう
親もまたアダルトチルドレンであり、その親から巻き込まれた人。
癒される必要のある人だったのです。
親に対して憐れみと同情を持ってみましょう。
怒りや行き場を失った感情は「人生に対するやりきれなさ」
怒りを受け入れてみましょう。怒りを感じる自分を否定してはいけません。
親に対しても怒りをもってあたりまえ。怒りをもつ自分に自責の念を向けないで、自分を許す。
等身大の自分をしっかり見つめ直しましょう。
自分を語ることで癒されていきます(自助グループなどに参加するのもいいかもしれません。)
自己像の歪みを修正し、自分の行動パターンや認知の歪みについて勉強してみましょう。
気がついたことがあれば、正しい行動に置き換えていくのです。
これまで頑張って生きてきた自分のスキルも素直に受け入れます。
それらも生きていくためにあなたが考え出した大切な手段なのです。
新しい行動の中に生かしていくことも良いでしょう。。
自分らしい感情を取り戻しましょう。
大切なことは「あなたがどうしたいか」
それだけです。

未来への希望を持つ。
「大人になった自分はラクになっていいんだ」
「あるがままの自分を肯定していいんだ」
「自分の生き辛さは自分のせいではなかったんだ」
「自分が自分としてここに存在していいんだ」
「今ここに生きている自分を受け入れよう」
「自分の人生の主役は自分である」
毎日口に出して言ってみましょう。
或いは「本当の自分はどうしたいのか」をノートに書き出してみましょう。
そしてそれを何度も読み返してみましょう。ノートにはあなたの本心を綴るのです。
「私はこうしたい」
「私はこんなことは望んでいない」
「私の人生は私が決める」
あなたがどう生きようと何を考えようと誰にもそれをじゃまする権利はありません。
あなたの人生はあなた自身が決めていくのです。あなたの責任において・・・。
i
|