頑張りすぎていませんか 〜あなたを駆り立てるものとは〜
ここでは「ドライバー」というものについて考えます。
この「ドライバー」とは運転をする人のことではありません。        
ネジをまわす器具のドライバーとも違います。
「頑張り過ぎる」ことで、自他共に疲労困ぱいしてしまう脚本のことです。

「頑張る」という言葉は、目標に向かって努力するために
人を励ましたり、自分を駆り立てるために使われます。
ところが、この「頑張り」も「頑張り過ぎる」と心のために良くありません。

このタイプの人は自分を駆り立てて数多くの役割を演じた挙句、
疲労困ぱいし病気になる、マネージャー病とも言われ、
循環器障害・高血圧症・胃潰瘍などになりやすく、管理職などによく見られます。
これは苦労性のゲームと呼ばれています。
このゲームを演じる人は、幼児の頃から、親に非情に高い要求水準を課せられてきたため、
ちょっとやそっとのことでは納得出来ません。

「こんなものではダメ!」「まだダメ!」「もっとしっかりやらなくては・・。」と
とにかく、何をやってもダメなので、がむしゃらに頑張り続けます。
このタイプ人は、自分に「OK」の構えがないので、
絶対にOKにさせようと必死になります。
その頑張りが度を越してしまうと、燃え尽きてしまい、うつ病になります。
筋痛症などに悩まされる人もいます。執着気質の人によく見られるパターンです。

ゲームに関しては
こじれる人間関係のしくみ 〜やめられな心理いゲームとは〜
で紹介しています。  



このドライバーは脚本の中でも「ミニ脚本」(ミニスクリプト)と呼ばれるもので、
人生パターン(脚本)を強化する結果になるものです。

人生脚本とは・・・。
その人の生き方のパターンのようなもので、日常繰り返されるものです。
人生早期に親、またはそれに変わる人から、学んでしまったもので、
人生を選択する重要な局面で(結婚、就職、育児など)無意識に表れる
基本的な構えです。「私はOK」、「私OKでない」、など。

脚本に関しては
本当のあなたで生きていますか 〜あなたが演じている脚本とは〜
で紹介していますのでそちらもあわせてご覧ください


                  *ミニスクリプト・・・Kahler&Capersl

                  *人生脚本・・・Eric Berne
それではまずドライバーのテストをしてみましょう

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指示
ドライバー(driver)

脚本の鍵
ドライバー(Driver)

禁止令
ストッパー(.Stopper)
A てきぱきやりなさい
急げ!
「早く顔を洗って!」
「さっさと食べなさい!」
「何をやっても愚図ね〜」
「物事にじっくり取り組んではいけない」
「考えてはいけない」
B きちんとやりなさい
完全であれ!
「どうしてこんなところでとちったの?」
「100点じゃないとダメよ」
「楽しんではいけない」「成功してはいけない」
C 一生懸命やりなさい
もっと努力しろ!
「どうして肝心なところで・」
「もう少しだったのに・・」
「お父さんの子供の頃は」
「成功してはいけない」「楽しんではいけない」
D 人に喜んでもらい
なさい
私を喜ばせろ!
「私の気に入らないことをしては駄目よ」「私の言うことを聞いてればいいのよ」 「重要な人間であってはならない」「男・女になってならない」
E しっかりしなさい
(強くあれ!
「めそめそするな!」
「男の子なんだから我慢」
「じっとしていなさい!」
「自然に感じてはならない」「健康であってはならない」


A〜Eはあなたを苦しめているドライバーです。
これらは親が子供を躾けたり、
あるいは親が教育する時に用いた命令のような言葉です。

そしてこの脚本の鍵は、親がよく用いる言葉の一例です。
確かに何でもさっさとやったり、我慢すること、
完璧にやることは望ましいことではあります。
けれども
その反作用として

「そうか、物事にじっくり取り組んではいけないんだ」
「成功してはいけないんだ。」
「自然な感情をもってはいけないんだ」
「楽しんではいけないんだ」
などのような禁止令を与えてしまうことにもなります。

そして

「私はOKでない」という否定的な感情に浸っていくのです。


この非建設的な脚本は、次の4つを連係しながら、
「もし〜ならば私はOKである」という
終わりのないミニ脚本を進行させていきます
このミニ脚本は脚本のミニ版なので、
短期間の間に何度も繰り返されます。


D(Drver)=ドライバー

S(Stopper)=ストッパー

VC(Vengehul Child)=Cの反撃

FMP(Final Miniscript Pay-off)=最終結末



VCはストッパーの段階で味わう不快な感情を
相手に投影します。
こんな思いをすることになったのは、
「急げ」「努力しろ」「人を喜ばせろ」などと
無理な注文をだした相手のせいだと責任転嫁していくのです。
こうして人間関係がこじれていきます。


FMPは、指示の通りにならないことで無力感にかられ、
「ああやっぱり・・自分はダメだ」と否定的な構えを確認する段階です。
事態が失敗に終わったことで、自分に失敗者の烙印を押すことになります。
そしてますます否定的な感情を味わいます。
そして敗北者の脚本を演じ始めるのです


脚本の進行を止めるために  

では、この脚本から自由になるにはどうしたらいいのでしょうか。


1)自分の考えと親の考えを区別する。
  たとえ親でも子でも感情は別です。考えも違ってあたりまえです。
  親の考えに従わないといけないと、どうして思い込んでしまたのでしょうか。
  親の期待が重荷であれば、自由になっても良いのです。
  自分自身に許可を与えましょう。
  

2)自分に良くない影響を与えるドライバーには従わないと決心し、実践する。
 ”自分らしく””人間らしく”心を広くもちましょう。
  自分のペースで、無理をしない程度に物事にむかう。
  細かいことに拘らず、失敗も受け入れる。
  誰でも失敗や間違いはあります。完璧は望まない。
  



感情というものについて、もっと勉強しましょう。
音楽を聴いたり、美術品にふれたり、ペットを可愛がったり、映画を見たり・・。
日常の生活の中には感情を豊かにしてくれるものが、色々あります。
自分の感情を表現することを学びましょう。
感情はどんどん表現することで、自分でコントロールする力もついてきます。
感情を出すことを怖れてはいけません。



失感情症(alexithymia)

アレキシサイミア(アレキシミア)
失感情表現症とも言います。
自分の感情(怒り・喜び・悲しみ・など)
を認知しにくく、NOと言えないので、
一見人あたりはよさそうに見えます。
仕事中毒に陥りやすく、
胃潰瘍や高血圧症、狭心症などに
なりやすい傾向にあります。
心身症の人によくみられる症状です。
神経症とは区別されます。